「コロナ治療薬」開発を巡るインサイダー事件 「元組長」も登場した仁義なき戦いの全内幕

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「特定人」とは

 これに対し、「反社会的勢力から公正な市場を守る会」なる団体が反撃に出た。FRIDAYなどのテラに関する記事は、「特定人」が株価操作を目的に提供した虚偽の情報に基づいているため、金商法158条(風説の流布)違反で刑事告発に踏み切ると明らかにしたのだ。

 実は、テラの株価の乱高下から特定人の刑事告発に至るすべての出発点になったのは、投資顧問会社「ブルーオーシャン・アソシエイト」の山崎平馬社長だった。今回、竹森容疑者とともに逮捕された人物だ。一方、特定人とは、猫組長こと菅原潮氏。「元経済ヤクザ」の肩書で投資家、経済評論家として活躍する元山口組系暴力団組長である。

 FRIDAYなどの記事を巡る衝突の約1年前。山崎容疑者と猫組長は知り合い、オンラインサロン事業などを手掛けるべく動き出した。その後、テラ株の購入を勧められた猫組長は、購入寸前までいったものの、竹森容疑者も関わっていた取引の危うさに気づいて激怒。以降、ツイッターなどで逆に取引の裏側を告発する側に回り、全面戦争へと発展したのだった。

「週刊新潮」2020年7月30日号「MONEY」欄の有料版では、竹森山崎両容疑者と猫組長こと菅原潮氏の証言を詳報する。

週刊新潮 2020年7月30日号掲載

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