フジテレビ 「水10」ドラマ復活で日テレと対決 バラエティよりはるかに制作費はかかるのにナゼ
ドラマで2次収入
「制作費は間違いなくバラエティのほうが安く作れます。かつてのフジはバラエティ番組で人気でしたが、バラエティはヒットしても2次収入がほとんどありません。一方、ドラマは当たれば、その後もお金を産むことが可能な“ストックコンテンツ”に変わったのです」
放送後のDVD化、映画化は昔からあったが、
「今は配信です。例えば最近では、日曜劇場『日本沈没―希望のひと―』(TBS)は放送中にもかかわらずNetflixにコンテンツを提供していました。無料のTVerで見逃し配信するのは当たり前になりましたが、課金制のNetflixで配信したのには業界の誰もが驚きました。Netflixは人気が出そうなコンテンツがあれば、遠慮なく交渉してきます。フジも『テラスハウス』でNetflixとは太いパイプがありますからね。ドラマも配信してヒットすれば、かなりの収入が見込めるわけです。フジはバラエティではなく、コンテンツ収入が見込めるドラマに力を入れることに方針を変更したのです。ドラマで視聴率と同時にコンテンツ収入を増やすというのが狙いでしょう」
さらに、他局潰しの狙いもあるという。
「ドラマ枠が週4本に増えれば、他局がキャステングしたがる俳優を敢えてキャステングしてしまうことも可能ですからね。そしてフジは今、ドラマを制作する制作会社に新企画の募集を行っているそうですが、そのコンセプトが日テレの日曜ドラマの企画募集と酷似しています。日テレの水曜ドラマのみならず、日曜ドラマまでも視野に入れた戦略でしょう」
フジの水10ドラマの編成企画・上原寿一はこう語っている。
《新枠では、いわゆる刑事ドラマや医療ドラマなどどこかで見たことがあるドラマではなく、登場感があり、この枠でしか見られないような新しいドラマにチャレンジしていきたいと思います》(フジ公式ページより)
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