中田翔、清宮幸太郎…体重の急激な変化に“専門家”が警鐘! 「高校球児は感化されないように注意すべき」

スポーツ 野球

  • ブックマーク

特に重要なのは「除脂肪体重」

 いよいよオープン戦が始まった今年のプロ野球だが、オフに大きな話題となったのが選手の体重についてである。日本ハムでは、新庄剛志監督が秋季練習中に「ちょっとデブじゃね?」と言ったことかきっかけで、清宮幸太郎が減量を実行した。2月のキャンプインまでに9kgも体重を減らしたスリムな姿で登場して話題となった。ただ、減量によるメリット、デメリットについては、様々なことが言われているが、高校や大学の野球部で指導を行うトレーナーに話を聞いたところ、大事なのは“その中身”だという。【西尾典文/野球ライター】

「バッターに関しては体重が多い方が打球も飛ぶことは確かですが、特に重要なのは脂肪を除いた『除脂肪体重』です。食事制限をして有酸素運動などで体重を減らせば、脂肪も減りますが、当然筋肉も減ってしまいます。短期間に筋肉量を維持したまま、脂肪だけを減らすことは、簡単ではありません。清宮選手の状態は分かりませんが、秋季キャンプから春季キャンプの間にあれだけ体重を減らしたということは、筋肉量もそれなりに減っている可能性は高いと思いますね」(高校や大学の野球部で指導しているトレーナー)

1ヵ月間で20杯以上の家系ラーメン

 その一方で体重増加が話題となった選手もいる。昨年は不祥事と不振に苦しんだ中田翔(巨人)はオフの間に20kg近い増量を実行した。また、今年から背番号55を背負うなど、巨人期待の若手である秋広優人も、中田とともに自主トレを行い、1日9合の米を食べるなどして5kgの増量に成功したという。

 このほか、ルーキーの梶原昂希(DeNA)は新人合同自主トレ前の昨年12月に、1ヵ月間で20杯以上の家系ラーメン(濃厚な豚骨醤油ラーメン)を食べて、体重3kgを増やしたと報じられた。しかし、この取り組みに対しても、前出のトレーナーは“疑問”に感じる部分があるという。

「中田選手は20kg近く増やしたとのことですが、これも短期間に増えたことを考えると、単純に筋肉とは考えづらいです。もともと筋肉量が少ない人であれば、一気に増えることもあり得ますが、中田選手はそうではありません。減らした分を取り戻すと言っても、トレーニングの効果には時間がかかり、短期間に負荷をかけてどんどん大きくなるものではないです。体重が増えても、それが脂肪であれば、むしろマイナス面も出てくるでしょう」

次ページ:「より故障のリスクは高くなる」

前へ 1 2 次へ

[1/2ページ]

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。