「父は違法薬物で逮捕」「大金持ち逃げ被害」…格闘技界の新星「YA-MAN」が告白する凄絶な半生
1年で偏差値を25上げて…
とはいえ、彼は初めての模擬試験で、厳しい現実を知るに至ったという。
「偏差値が25くらいしかなくて、これじゃどこも受からない。それで1日15時間くらい勉強して、高3の時に偏差値を50くらいまで上げました。入試では大学を片っ端から受けようと思ったんですが、願書を出すだけで1校3万円くらいかかる。そういうことも知らなかったのですが、母親に負担はかけられないと受験するのは2校に絞りました」
晴れて東海大学工学部建築学科に合格した彼は、成績優秀者として卒業。1級建築士の受験に必要な単位も修得し、周囲からは就職を期待されたが、大学から部活として始めたキックボクシングのプロを目指す道を選んだ。
「唯一、母だけが“自分の好きな、後悔しない道に進みな”と背中を押してくれたんですね。ちょうど母親が離婚して養育費を持ち逃げされたのが23歳の頃で、その年齢を超えた自分は本当に母親の偉大さを実感しています」
人前では語り難い過去も、胸を張って話せるようになった彼は、この春に総合格闘技の世界へ挑む予定だ。