「父は違法薬物で逮捕」「大金持ち逃げ被害」…格闘技界の新星「YA-MAN」が告白する凄絶な半生
いかつい見た目とは裏腹に、大学の建築学科を卒業した異色の経歴を持つ格闘家のYA-MAN(25)。昨年来、文武両道のキックボクサーとして連戦連勝を重ね、格闘界の新星として期待されているという彼が、凄絶な半生を本誌(「週刊新潮」)に告白する。
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ほぼ無名の選手だったYA-MANが、格闘ファンの間で一気に知名度を上げたのには理由がある。昨年、立ち技打撃格闘技の猛者が集うRISEの試合で3連勝。王者・那須川天心(23)からも絶賛された彼は、大晦日に行われた「RIZIN.33」で格上ファイターから2度の反則技を受けながらも撃破し、喝采を浴びたのだ。
父親は違法薬物に手を出して…
何よりも会場を驚かせたのは、11月に行われた3連勝目の試合後にあったマイクパフォーマンスである。産んでくれた母への感謝を述べた彼は、「自分の家庭、けっこう複雑で……お父さん、ちょっとポン中で……」と、自身の苦々しい来歴の一端を明かしたのだ。いったい彼はどんな家庭に生まれ育ったのだろうか。
「物心ついた時には、母と兄と一つ屋根の下、いわゆる母子家庭で育ちまして」
そう振り返るのは、当のYA-MANご本人である。
「離婚した父親の実家は会社を経営していて裕福で、養育費として私の母親は3千万円ほどもらったそうなんですがね。それを母方の祖父母に持ち逃げされてしまったんです。父親も自分が生まれる頃には覚醒剤などの違法薬物に手を出して、ほとんど家に帰ってこなかったみたいで……。いつ捕まったのかも聞いていませんが、結果的には刑務所に入ったそうです」
「がんの宣告」
まだ幼い我が子2人を抱えたYA-MANの母は、働きながら貯めたお金で地元・埼玉にスナックをオープン。しかし、彼が高校1年生の頃に再び試練が一家を襲う。
「母親が子宮頚がんの宣告を受けたんです。結果的に手術は成功して事なきを得ましたが、母が亡くなってしまったら自分は一人で生きていかなければならない、これからのことを真剣に考えた時、自分には頼れる人がいないと思ったんです。当時、母の店に来るお客さんでお金を稼いでいるのは、建築会社の人が多かった。浅はかな考えですけど、大学の建築学科に進めばお金持ちになれる、と高2の夏頃から勉強を始めました」
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