中国が「台湾侵攻」「尖閣侵奪」すればアメリカはどう動く? 沖縄に中国兵が上陸する可能性も

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日本を中国に取られてしまうと……

 当然、彼の国が台湾へ軍事行動を起こせば、日本もただでは済まないという。

「台湾と110キロしか離れていない尖閣が、巻き込まれないわけがありません。台湾有事は日本有事です」(同)

 さらに、元外務省国際法局長で同志社大学の兼原信克特別客員教授は、尖閣諸島に限らないと警鐘を鳴らす。

「石垣などの各島には陸上自衛隊の基地があり、米国と同盟関係にある日本の基地を無力化したい中国に攻撃される恐れがあります。最悪の場合、中国兵が上陸してくることも想定しなくてはなりません」

 もっとも、

「米軍も手をこまねいているわけにはいかないはず。台湾の目と鼻の先である沖縄に精鋭部隊を置きながら、対岸の火事として眺めていては、大国としての権威が失墜します」(河野氏)

 中西名誉教授も、

「米国は日米安保を遵守し、尖閣諸島など日本の有事に際しては、必ず防衛に動くでしょう。それほど、日本は米国にとって戦略的な位置付けが高い。日本を中国に取られてしまうと、太平洋が丸ごと中国の海になってしまうわけですから」

 ウクライナの戦禍から学ぶべきだというのだ。

週刊新潮 2022年3月10日号掲載

特集「『プーチン』の狂気 7つの謎」より

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