「プーチン大統領」暴君の素顔 不正蓄財で総資産20兆円説、「パーキンソン病」疑惑も
対談後に「別人のよう」
ウクライナ侵攻を断行し、国際社会の非難を集めるプーチン大統領。核兵器の使用までちらつかせる暴君は一体いま何を考えているのか。素顔に迫る。
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中西輝政・京都大学名誉教授(国際政治学)は、プーチン氏の判断をこう分析する。
「2月27日、核抑止部隊に対して任務遂行のための高度な警戒態勢に移行するよう指示したのは、実に危険な脅しです。これを見ても、彼が常軌を逸した判断をしていると捉えざるを得ません。プーチンはクリミア併合(2014年)の1年後に回顧して、“当時は核兵器を臨戦態勢に置くことも考えた”と明かしています。それが今回は侵攻の最中に核に言及しているのだから、とても恐ろしいことです」
一方、プーチンは2020年、英大衆紙によって「パーキンソン病に罹っている」と報じられ、ロシア政府がわざわざ報道を否定する一幕もあったのだが、
「フランスのマクロン大統領は先月、プーチンとの会談後に“別人のようだった”と話しており、ドイツのメルケル前首相も退任前、人格の変化について同じく懸念を漏らしていた。密に接してきた人ほど、プーチンの異変に気付いていたのでしょう。近現代史を振り返っても、こんな狂気じみた指導者は稀です」
総資産は20兆円?
腹の底が読めないプーチン大統領だが、その総資産も謎に包まれている。大統領府が公表する所得申告書によると、めぼしい資産は見当たらないが、これは信じがたい。
「プーチンの総資産は一説に20兆円超、欧州一の資産家とされていますが、実際は判然としません。便宜上、本人名義だったり、あるいは他人名義にしている財産ももちろんあるはずです」
とは、元時事通信モスクワ支局長の名越健郎・拓殖大学海外事情研究所教授。昨年1月には、ロシアの反体制派指導者で20年に毒殺未遂に遭ったナワリヌイ氏率いる団体が、黒海沿岸のリゾート地・ゲレンジーク付近に建つ豪邸をドローンで撮影、プーチンの所有であるとして公開した。さらに、同年4月、北西部の保養地のバルダイに延床面積7千平方メートルの別荘があることも判明している。
3月3日発売の「週刊新潮」では、北方領土問題の行方や中国の台湾侵攻、尖閣侵奪の可能性などと併せて混迷するウクライナ情勢について詳報する。
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