「マルちゃん」「うまい棒」…今年値上がりする商品一覧 今後高騰する商品は?

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今後価格が上がる商品は

 言うまでもなく、賃金が上がらないままモノの価格が上がれば、実質的には所得減と同じだ。貧困化が進む「安いニッポン」も、底が抜けたという感があるわけだが、ミクロの世界に話を戻すと、今後価格が上がっていくのは、どのような商品においてなのだろうか。

「一般に、原材料費などの上昇が本格的に食品価格にまで及ぶのは、1年ほどのタイムラグがあると言われます」

 と、永濱氏が続ける。

「そのため、物価上昇はまだとば口に入ったばかりと考えるべきです。パンや大豆製品、調味料と、穀物に関する品物の価格がまだ上がる可能性があります。原油についても同様です。ガソリン、軽油、灯油……そして、それにまつわる商品に要注意です」

 一方の加谷氏は、こんな見方だ。

「食品の価格が上がり始めたのは、昨年後半から。しかも、パンに代表されるように、価格のうち原材料費の占める割合が高い商品が上がりました。今年前半は加工食品、それに続いて外食産業など、原材料費の影響が比較的小さい分野の商品にも、値上げの動きが広がっていくことと思います」

家電や車にも影響

 既に昨年、松屋、吉野家、すき家の3チェーンは牛丼の値上げを行っているが、これも序章だったということか。

 そして、今年の後半には、

「家電や、車、システムキッチンなど、より原材料費の占める割合が低い、高額な商品にまでその影響は及んでいくことでしょう」(同)

 食品から日用品、更に一歩進んだフェーズにも影響が及んできそうな、切迫した様相なのだ。

「私の店では、17台のトラックで輸送をしていますが……」

 とは、前出の「アキダイ」秋葉代表である。

「ガソリン高騰の影響で、輸送費だけで、1年前と比べ、月に20万~30万円はコスト増となっているでしょうか。他にコロナ対策の消毒など、経費がいつもよりかかっているのが現状です。例えば、卸値が100円上がれば、小売では125円上げなければ利益率は維持できないのですが、そこを100円アップに抑えても、生活必需品だけに、お客さんにとってはやはり高いと映ってしまうでしょう。ついに“値上げの時代”が本格的に始まったなと実感しますよ……」

週刊新潮 2022年3月3日号掲載

特集「ウクライナ緊迫 戦火なら原油暴騰でどうなる我が家の家計 『赤いきつね』20円『山崎パン』1割アップ 『安いニッポン』に訪れた『値上げ』ラッシュはいつまで?」より

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