「マルちゃん」「うまい棒」…今年値上がりする商品一覧 今後高騰する商品は?

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「家計の負担は年5~6万円増加する」

 食品以外に目を転じても、例えば、ティッシュペーパーやファイルといった日用品も価格が上がった。

 更には、電気やガスなどの料金も6カ月連続で上がっており、みな日々の生活に関わるものばかりだ。

「こうした値上がりにより、この春には、消費者物価指数が前年比で2%増になる可能性が生まれています。となると、家計の負担は少なくとも年で5万~6万円は増えることになる」(同)

 少なからぬ層で生活に影響が生じるのは必至なのである。

 かくも企業が値上げに走るのは、原材料費の高騰や原油高、円安の影響で、仕入れや物流のコストが大幅に膨らんでいるため、だ。

 従来、こうした事態に見舞われても、日本の企業は消費離れを恐れ、値上げに踏み切ってこなかったのは周知の話。6年前、アイスキャンディー「ガリガリ君」を10円値上げした際、製造元の赤城乳業が社員全員頭を下げるCMを流して話題になったが、それほど値上げは「絶対悪」。値上がり分を、人件費の圧縮などで“回収”し、低価格を維持してきた。

 しかし、昨今の原材料費などの上昇はすさまじく、もはやそうした“自助努力”だけでは耐えきれなくなってきた、というのが実情だ。企業間の商品取引価格を表す企業物価指数は、昨年11月、前年比で9%の上昇を記録した。これは第2次オイルショック以来、約40年ぶりの高率である。

“限界を超えた”

 実際、現場の嘆きの声を聞いてみると、

「コスト吸収の限界を超えてしまいましたね」

 と述べるのは、「ロイヤルブレッド」など主力商品を平均9%引き上げた、山崎製パンの担当者である。

「年に2回、輸入小麦の政府売渡価格が改定されるのですが、昨年10月は、前期比19%の引き上げ。2桁上がったのは10年ぶりでした。昨年4月の改定でも5%以上のアップでしたから、2期連続となり、企業努力では対応しきれなくなってしまったんです」

「お茶づけ海苔」などの商品価格を6月から5~9%引き上げる永谷園の担当者も、

「海苔はもちろんですが、原因がこれ、と言い切れないほどあらゆる原材料の価格が上がってしまっています。おまけに製造に関わる電気代も、輸送に関わるコストも高騰して、もう製品に関わるもので上がっていないものはないくらいの状態です」

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