元公安警察官は見た 32年前の「警視庁独身寮爆破事件」が世間に与えた知られざる影響とは

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 日本の公安警察は、アメリカのCIAやFBIのように華々しくドラマや映画に登場することもなく、その諜報活動は一般にはほとんど知られていない。警視庁に入庁以後、公安畑を十数年歩き、数年前に退職。昨年9月に『警視庁公安部外事課』(光文社)を出版した勝丸円覚氏に、1990年に発生した警視庁独身寮爆破事件について聞いた。

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 不審物には絶対触らないで――。駅などの公共施設で、よくこういう警告文を見かける。警察が、不審物を見かけた際の「触るな」「踏むな」「蹴とばすな」の3原則を守るよう呼び掛けているのだ。...

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