肺活量が半分以下の橋本聖子はなぜ強かったのか 原点は病弱だった幼少時代に(小林信也)

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 橋本聖子が現役のころ、NHKテレビ「スポーツ100万倍」で、橋本のボールを受けた経験がある。

 両手を頭上に伸ばし、上体をきちっと三塁方向に向けた後、オーバーハンドで綺麗に投げ込んできた。その球威に思わず声を上げた。スピードガンの表示は「100キロ」。数字以上にガツンとくる重みがあった。

 昨春、東京2020開催をめぐって久々に会った時、真っ先にその話になった。

「スタジオが狭かったので、きちんと数字が出なかったんだと思います」、27年前の話を覚えていて、橋本が言った。...

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