まん防を拒否する知事たちが国に提言 「効果のない飲食店時短に貴重な税金は使えない」
「やっかいなのは……」
1月下旬には、感染拡大の場は子供たちが集まる場所や職場になっていたから、鳥取県では幼稚園や保育園の点検、限られた地域での不要不急の外出自粛要請をしました。すぐに効果が出て1週間でやめましたが、対策とはそういうもの。期間が延びるほど社会や経済に影響が出る対策もありますが、我々はすぐにやめ、撤回後も感染者は減っている。まん防を出さなくても効果はてきめんに出ています。
やっかいなのは、第6波でもメディアは飲食店に取材に行きますよね。これが世間の見方をゆがめ、子供たちを守るという視点を持てない原因になっています。まん防とは罰則を伴う私権制限で、それは最小限にすべきだと、国会でも決議されています。だから、我々知事は抑制的でなくてはいけません。事業者を守るためにまん防を出せと、メディアは主張しますが、本末転倒です。鳥取県では、感染者が増えると地域を問わず人出が減り、飲食店だけでなく、たとえば花屋やタクシー業者も大変です。まん防は特定のエリアの特定の業種だけに適用され、事業者への支援としては適切ではありません。
〈ところが、抑制的になれないまま不適切な対策に頼り、深刻な後遺症を社会や経済にもたらそうという知事が大半だという現実。コロナ禍は知事たちの本性も見事に映し出す。ここは我々が冷静に評価し、民意を示すべきではないだろうか。〉
[5/5ページ]