「水際対策緩和」で海外旅行も“事実上の緩和” 来月からでも行けそうな国はどこか?

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フィリピン、オーストラリアも受け入れ開始

 では、実際、どんな国へ行くことが可能なのか。もう「帰り」の心配がなくなったので、今後は「行き」についてのみ考えればいい。

「今年に入ってから、水際対策緩和に踏み切る国は増えてきています。フィリピンは入国査証の免除国・地域を対象に、2月10日からワクチン接種完了者に限り、出発前48時間以内のPCR検査の陰性証明書があれば、隔離なしで入国できるようになりました。オーストラリアも2月21日から、同様に観光客の受け入れを始めます。ヨーロッパでも行ける国は増えています。フランスに至っては、2月12日からワクチン接種完了者であれば、陰性証明書も不要に戻りました」(鳥海さん)

 一方、日本人に人気の旅行先の韓国、台湾、グアムなどは、そもそも観光目的での入国は受け入れておらず難しい状況だが、

「日本同様、これから緩和に踏み切る国は増えてくると思われます。ただし各国、状況に応じてルールがコロコロ変わりますので、直前まで渡航情報に注意を払っておく必要があります。新しい変異株が再び流行するようなことがあれば、日本も“鎖国状態”に戻ってしまう可能性だってある。だからこそ、いまのうちに行っておこうという考え方もあります」(同前)

スマホが重要

 また、鳥海氏は「久しぶりの海外旅行は、これまでとはまったく違うものになると考えて欲しい」と訴える。

「例えば、ヨーロッパのレストランでは、スマホに入れた接種証明書(衛生パス)などを見せなければ入れてくれないところがほとんどです。日本でも増えてきましたが、メニューも基本的にスマホから選ぶ。これまで以上にスマホが重要なツールとなってきます。また、帰国時には便の出発72時間を切った段階で、現地で陰性証明書を取得する必要があります。ただ、この陰性証明書も日本政府が指定している検査方法で取得しなければなりません。違う検査方法で取得した陰性証明書を持って搭乗口に行ったものの、飛行機に乗れずに帰国できないといったケースが続出しているので要注意です」

 水際対策緩和が発表されると同時に、17道府県でまん延防止等重点措置の延長も発表された。感染拡大が止まらないタイミングでの水際対策緩和への批判は根強い。「海外旅行に出かけたら、帰国後は周囲に対して細心の注意を払ったほうがいいでしょう」(鳥海さん)。周囲を刺激しないよう“こっそり”行くくらいの心持ちのほうがいいのかもしれない。

デイリー新潮編集部

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