支持率低下を恐れて「コロナ鎖国政策」をやめられない岸田総理 「子供へマスク推奨」は非現実的?

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感染したら国家試験の受験が認められない理不尽

 岸田総理もなにが必要でなにが必要ないか、わかっているだろうに、ウケを狙って厳しくする。その姿勢はこんなところにも表れている。大学受験生は感染しても追試験を受けられるが、同じ2月実施の医師や看護師などの国家試験は、感染したら受験は認められないのだ。医療関係者の不足がこんなに叫ばれているのに、である。唐木氏が語る。

「現政権があまりにもポピュリズムに走りすぎているからでしょう。国民が広く関心をもつことには対策を講じ、声が小さいところは後回しにする。政策の公平性が保たれず、リスクが最適化されていません」

 そして、こう加える。

「現在、世界中の専門家が考えているのは、コロナとの共存。インフルエンザと上手に付き合ってきたように、今後はコロナと上手に付き合う時代です。2類相当のままにしていたら、恐怖の感染症の印象が拭(ぬぐ)われず、前に進みません」

 岸田総理にとって、最適化すべき「リスク」とは、支持率が下がるリスクと、選挙に負けるリスクなのだろう。国と国民の将来を犠牲にして、自らを守るためには、まことに優れた政策なのかもしれない。

週刊新潮 2022年2月17日号掲載

特集「『耳』はあっても『背骨』がない『聞く力』は『保身力』 『岸田総理』分かっちゃいるけど『亡国』確信犯」より

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