ノーマスク「コスプレ集団」の「煉獄さん」は“39歳デイトレーダー” 「迷惑乗車」する理由を聞いた

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 金髪に羽織、腰には日輪刀。「よもや、よもや」と聞こえてきそうな風貌である。2月13日、人気アニメ『鬼滅の刃』の「煉獄杏寿郎」に扮したコスプレ男がJR新宿駅に現れた。隣には、大ヒット中のアニメ『呪術廻戦』の「五条悟」まで。だが、彼らはただのコスプレイヤーではない。反ワクチン・反マスクの活動家なのだ。これから山手線を映画の“無限列車”に見立てて、ノーマスクで1周するという。なぜこんな迷惑行為をするのか、話を聞いてみた。

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コミケで一躍有名に

 彼らを一躍有名にしたのは、昨年12月に東京国際展示場で行われたコミックマーケットだった。「マスクを燃やせ! ファイザーを超えろ! 俺は俺の責務を全うする! ここにいる者は誰も打たせない!」と書かれた幟を持って会場に現れるや、来場者や運営者を挑発する示威活動を始めたのだ。

 その様子がTwitterなどで拡散されると、活動をエスカレートさせていく。「山手線ノーマスク1周」を訴え、週末に新宿駅に集まるようになった。実際、彼らのSNSには、ノーマスクのコスプレ集団が電車内に座り込んでいる写真が多数投稿されている。1月30日には新宿駅前でアンチに取り囲まれ、拡声器で「帰れコール」が始まるなど、警察が出動する騒動にも発展した。

 とんでもないお騒がせ集団であることは言うまでもない。いったい何が目的なのか。2月13日夕刻、新宿駅南口で声をかけてみた。意外にも、丁重な言葉遣いをする青年だった。

「今日は昼間、『神真都(やまと)Q』(反ワクチン団体)の活動に乗り込んで、カウンター(註・反対活動)やってきました。彼らは参加者に個人情報を提出させたり、脱退者に対する扱いがひどい。許せません」(煉獄さん。以下、便宜上、彼らをキャラクター名で呼称する)

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