免疫機能に効く「最強のお鍋」の作り方 抗酸化物質が含まれる食材は?

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「世界の料理の基本は鍋」

 もちろん、免疫力が高まれば新型コロナの予防にも効果を発揮するはずである。

 鍋料理が「野菜スープ」と同じなら、和食のメニューにある煮込み料理の多くは「野菜スープ」と同類といえるだろう。

 アトピー性皮膚炎の人などに野菜スープを勧めているクリニックとして以前にも紹介した鹿児島市の「堂園メディカルハウス」院長の堂園晴彦博士も鍋料理を勧めていて、「世界の料理の基本は鍋料理です」という。

 実際、おでんをはじめ、ボルシチ、ビーフシチュー、ブイヤベース、フォンデュなど、世界には鍋料理があふれている。国内でも、寄せ鍋、すき焼き、もつ鍋、土手鍋、水炊き、ちり鍋と種類も豊富で、どの地方にも必ず鍋料理がある。というより、昔は調理器具といえば鍋しかなかったから、必然的に鍋料理が基本になったのだろう。

「野菜スープは野菜だけですから、どうしても栄養不足になりがちです。とくにタンパク質と体に必要な脂肪分ですね。だから、野菜スープを作るときは、いりこダシや鰹節を入れるように勧めています」

 と堂園博士。

「野菜スープに対する考え方には2種類あって、病気を治すための野菜スープと健康維持のための野菜スープです。アトピーや潰瘍性大腸炎を治したい方には、野菜を中心に、せいぜい魚を入れる程度を勧めますが、元気な人にはお肉などをたっぷり入れた野菜スープを勧めます。ただし、お肉を使うときは、できれば表面に浮いた余分な脂分を取り除くことです。これがポイントですね」

魚を入れる時は骨ごと

 鍋料理や野菜スープに入れた肉類から出た脂はその都度取り除けばいいが、料理によっては、ひと晩置いてから浮いた脂を取ることもあるという。たとえばビーフシチューがそうだ。

「私自身は野菜スープを元にカレーやビーフシチューを作るようにしていますが、ビーフシチューの場合は、ひと晩置くと表面に脂が溜まりますので、その脂をすくい取ってから食べるようにしています。脂の摂りすぎは肥満の原因になります。糖質を摂ると血糖値が上がって満腹中枢を刺激するので、脳は食べるのをやめるように指示しますが、脂だとそれができないので、極端に言うと、お腹に詰め込むようにして食べてしまうのです」

 危険なのは肉に含まれている脂だけではない。揚げ物などに使われる油も同じことがいえる。

 では魚の脂なら問題はないのだろうか。

「魚の脂は大丈夫です。鍋料理や野菜スープに魚を入れる時は、骨ごと入れて煮た方が、より栄養分が摂れるのです。今の若い人たちは、魚の切り身は食べても内臓を食べません。また農薬や化学肥料を使って栽培した野菜はミネラル分が少なくなっています。ミネラルを摂るには魚の内臓系や貝類がいいし、そういう食材を一緒に入れると非常に栄養バランスがよくなります。昔から味噌汁にシジミを入れるのはすごく理にかなっているのです」

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