元公安警察官は見た シベリア抑留の日本人38名をスパイにしたソ連外交官の変節

  • ブックマーク

 日本の公安警察は、アメリカのCIAやFBIのように華々しくドラマや映画に登場することもなく、その諜報活動は一般にはほとんど知られていない。警視庁に入庁以後、公安畑を十数年歩き、数年前に退職。昨年9月に『警視庁公安部外事課』(光文社)を出版した勝丸円覚氏に、太平洋戦争後、シベリア抑留された日本人をスパイにした旧ソ連のラストボロフについて聞いた。

 ***

 戦後、旧ソ連によってシベリアに抑留された日本人は57万5000人、死者は5万5000人にものぼったと言われる。...

つづきを読む