「生田絵梨花」が乃木坂46を卒業して1カ月、齋藤飛鳥も称賛する「すごさ」を再検証

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バラエティの対応力

 最後に挙げるのは、バラエティでの対応力のすごさである。ロケバスでの移動中、しかもメンバーたちがコンサート終わりで疲労困憊しているなかで突然歌い出したり、隣のメンバーにウザ絡みしたりといった“ジャイアン”的なエピソードが多々あるのだが、この自由気ままな振る舞いがバラエティでは大きな“笑い”に変わるのである。

 ファンの誰もが知っているのが、“伝説のIH事件”。グループ加入当初、冠番組の企画でだし巻き卵作りに挑戦。だが、料理経験がなかったため、IHコンロの使い方が分からず、直接溶き卵をぶちまけて大惨事となってしまったのである。以来“クッキングモンスター”と呼ばれ、今でも語り草となっているのだ(現在は料理の腕前は自炊できるまでに上達している)。

 ぶっ飛んだ思考や行動で観るものを楽しませてきた生田の最もハチャメチャな場面は、19年11月に「乃木坂工事中」(テレビ東京系列)で放送された“VTR QUEEN決定戦”だ。乃木坂46メンバーが自分のやりたいことを完全自己プロデュースでVTR作品化する内容で、彼女が挑んだ企画は“生田絵梨花の同化してるぜ!”。全身グレーの衣装を身にまとい登場するとワイヤーで釣り上げられ、衣装の色と同じグレーの天井と同化。その部屋にメンバーをニセ企画のコメント収録で呼び出し、頭上の天井でミッションをこなして、どこまでバレずにできるのかを検証するという実にバカバカしいものだった。

 みかんやコンビニおにぎりを食べても意外と気づかれなかった彼女は、折り畳み傘を開いてみたり、3メートル下のグラスからロングストローでジュースを飲んだりなどやりたい放題。まさに“どうかしてるぜ!”級の面白さだった。

 このようにバラエティに対しては、誰も思いつかない発想を武器に天才的な才能を発揮する。現在公開中の「コンフィデンスマンJP 英雄編」に出演しているように、今後はミュージカルを含む女優業が中心になりそうだが、バラエティには出演してもらいたいものだ。卒業を機にあらたに所属した事務所は、お笑い芸人が多数所属する太田プロダクション。その可能性は少なからずあるはずで、密かに期待している。

上杉純也

デイリー新潮編集部

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