「賞金が男性と同じでなければボイコット」 性差別と闘い女子プロテニス協会を設立したキング夫人の半生(小林信也)

  • ブックマーク

 中国・彭帥選手の騒動で当初から支援の声をあげた女子プロテニス協会(WTA)。創設者のビリー・ジーン・キング夫人の名もたびたび紹介された。

 キング夫人は1960年代から80年代初めまで、常に優勝を争うトップ選手だったばかりでなく、女性の社会的地位向上を訴え、運動の先陣に立つ闘士でもあった。当時の表現で言えば「ウーマンリブの旗手」だった。

 66年のウィンブルドンで初優勝、68年まで3連覇を飾った。67年はウィンブルドンと全米でいずれもシングルス、ダブルス、混合ダブルスを完全制覇。...

つづきを読む