「石原慎太郎氏」が長男・伸晃氏について語っていたこと、小池都知事に対する怒り

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小池都知事への思い

 親子のことは当人にしかわからないし、「親の心子知らず」と言い切ってしまうのは早計だろうが、世間で言われている以上に、昨年の総選挙での落選は慎太郎氏にとっても辛いものだったことは想像にかたくない。

 愛情を注いだ対象が家族だとすると、晩年に憎しみの対象となった一人は小池百合子東京都知事だろう。慎太郎氏は生前、小池都知事に対して、忿懣(ふんまん)やる方ない様子だったという。

「2017年、豊洲市場の移転問題を検証する都議会の調査特別委員会で、元都知事である慎太郎さんの証人喚問が行われました。その場で発言していた通り、“安全と安心がこんがらがっている。速やかに豊洲へ移転すべき。豊洲は安全だと科学的事実があるのになぜ移転しないのか。不作為の責任が問われるべし”と小池さんへの痛烈な批判を口にしていました。世間受けを狙うがために、石原氏を敵に設定し、いいがかりのような批判をした小池さんの作戦は、石原氏に敵対的なメディアとの“共闘”効果でかなり成功した。その結果、喚問の場に引きずり出されたことが無念だったのでしょう」(先の自民党関係者)

 豊洲の土地に汚染があると知りつつ都が約578億円で購入したのは違法だとして、住民らが石原氏に賠償させるよう求めた裁判も悩みのタネだったという。

「“何も間違ったことはしていない”と慎太郎さんは言っていました。去年10月に最高裁は住民側の上告を棄却しており、今思えば亡くなる前にカタがついて良かったなぁと思いますね」(同)

 各界から寄せられる悼む声の多さが、故人の存在感の大きさを思わせる。

デイリー新潮編集部

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