北京五輪 メダルの可能性が高い日本人選手をリストアップ 前回大会13個を上回る期待

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5個以上も夢ではないスピードスケート

 スピードスケートは、5個以上も夢ではない、というくらいの実力者が揃っている。女子は前回500メートル金メダルの小平奈緒が2連覇を目指す。4年前ほど本命とはいえないが、最大のライバル、世界ランク1位のエリン・ジャクソン(米)を凌いで小平が覇権を握る可能性は十分にある。

 女子1500メートルでは前回銀メダルの髙木美帆が金メダルを狙う。今回、1000メートルは小平より上を行く可能性が高い。3000メートル、団体パシュートと合わせ、高木美帆がいくつのメダルを獲得するかも今回の大きな見どころだ。

 また、前回、スピードスケート女子の個人マススタートと団体パシュートでふたつの金メダルを獲った高木菜那(美帆の姉)にも再現の期待がかかっている。

今度こそ頂点か

 激しい戦いが予想されるのは、スノーボード男子ハーフパイプ。平昌では、王者ショーン・ホワイトと平野歩夢の名勝負が感動を呼んだ。2大会連続で銀メダルにとどまっている平野が今度こそ頂点に立つのか。これに新たな世界王者スコッティ・ジェームス(豪)、日本の戸塚優斗もからんで息詰まる接戦になりそうだ。進境著しい平野流佳も上位を争う力を持っている。平野歩夢の弟・海祝も初めて出場する。

 ハーフパイプ女子では冨田せなが1月22日に行われた冬季Xゲーム(アメリカ・コロラド州)で初優勝を飾った。五輪に向けて大きな手応えをつかんだだろう。さらにスノーボード競技では、前回、金メダルを期待されながら8位にとどまったビッグエア女子の鬼塚雅も頂点を狙っている。

 フリースタイル・スキーの男子モーグルでは、堀島行真に着目したい。彼も前回、優勝候補と目されながらメダルにも届かなかった。悔しさを抱え4年間を過ごした成果を開花させてほしいと願う。

 モーグルは、女子も長野五輪の里谷多英以来の金メダルの夢がふくらんでいる。17歳の川村あんりが、新年最初のW杯第6戦で優勝。7戦は3位、8戦は2位、そして五輪前最後の第9戦では見事に優勝を飾り、今季モーグルのW杯総合ランキング1位でオリンピックを迎える。最大のライバルは、総合2位につけるペリーヌ・ラフォン(フランス)。東京五輪ではスケートボードで10代選手の伸びやかな活躍が見る者の心をつかんだ。北京では川村あんりがそのバトンを受け継いで躍動することを期待したい。

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