浜田元防衛相の「秘書」が企てた「コロナ給付金」不正受給 駐日コンゴ大使館ビルを舞台装置に
杜撰な偽造
外交行嚢(こうのう)を用いた「金の密輸」、仮想通貨にかかわる「口利き稼業」等々。浜田靖一元防衛相の秘書の肩書を持つ小宮久氏は、いくつもの不正行為に手を染めていた。「週刊新潮」2022年1月27日号「MONEY」欄に続き、その行状を告発するのは片山さつき参院議員の元公設秘書、磯脇賢二氏だ。
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小宮氏が仮想通貨にかかわる「口利き稼業」の次に取り掛かったのは「家賃支援給付金」の不正受給だった。コンゴ民主共和国(以下・コンゴ)の元駐日大使と特別な関係にあった小宮氏は、金の密輸と同じく、大使館を舞台装置に仕立て上げた。大使館が入居する東京・浅草橋のビルでの金策を目論んだのである。
「そのビルの名義がコンゴから(小宮氏経営のコンサル会社)TandTに変更されたのは、17年10月のこと。本当に購入代金を支払ったのかどうか不明ですが、TandTの帳簿上は1億5000万円の出金処理がされていました」
小宮氏が企てた手口は、旧大使館ビルの3、4階部分を、TandTから磯脇氏が代表を務める社団法人に貸し出されていたかのように装うというもの。
「そのため、180万円に設定された家賃の領収書や売上減の決算書も偽造した。ただ、小宮さんの偽造はかなり杜撰(ずさん)で、令和元年は5月から始まるのに、賃貸借契約書を締結した日付は4月1日と記されていました」
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