難病を生き抜いた子供たちのいま 「骨髄性白血病」女性は起業、看護師として病院に戻った例も

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子供たち同士で必死になってつながって生きていこうとする姿

 日本には小児がんなど難病の子供が14万人以上おり、そのうち2万人が命を脅かされているという。私が小児医療の現場に足を運んで目にしたのは、過酷な治療に苦しみながらも、子供たち同士で必死になってつながって生きていこうとする姿だった。そして運よく治癒した者は、自身のサバイバーとしての経験を今、難病で苦しんでいる子供たちに還元したいと願って働いている。

 彼らの経験や取り組みがどれほど社会を豊かにしていることか。こうした彼らの挑戦を、健康な人ほど深く受け止めていく必要がある。

石井光太(いしいこうた)
作家。1977年東京都生まれ。日本大学芸術学部文芸学科卒。2005年『物乞う仏陀』でデビュー。昨年、『こどもホスピスの奇跡』で第20回新潮ドキュメント賞を受賞した。他に『遺体』『浮浪児1945―』『「鬼畜」の家』など著書多数。

週刊新潮 2022年1月27日号掲載

特集「『こどもホスピス』誕生秘話 “生と死”…難病を生き抜いた子供たちのいま」より

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