橋下徹「テレビ大量露出」のウラにある巧妙な戦略とは 政治的中立性を巡り毎日放送が調査
橋下氏の反論に専門家は
橋下氏は回答文で、
〈僕の立場であれば、放送法4条の政治的公平性や意見が対立する問題の場合には多角的に論点を明らかにすべきことを特に意識しています〉
〈その他の番組でも政治的公平性が害されていないか、かなり注意している〉
などとした上で、
〈僕は大阪維新の会、日本維新の会の創設者でありますが、支持政党は明らかにしていません。ただし民主国家の一員である以上、もちろん自分の政治信条に近い政党や政治家は存在します。/それがあたりまえのことではないでしょうか?/あとは出演者の支持する政治家、政党の宣伝にならないような番組作りにしなければならないことはご指摘の通りです〉
〈繰り返しますが、僕は日本国民として自分なりの政治信条がありますし、支持政党もあります。支持する政治家もいます。/しかし、そのことだけで地上波出演ができないというのは違うと思います〉
と強調するが、先の永田町関係者は、
「コメンテーターが政治信条や支持政党を持つことを否定する人はいないでしょう。しかし、世のいずれのコメンテーターも、総理候補として吉村知事の名を挙げたりして特定の政党を支援するコメントは決してしない。そこが決定的な違いであり、本質的な問題だと思います」
立教大学名誉教授の服部孝章氏はこう話す。
「大阪だけではなく全国で着実に力をつけてきている維新に非常に近い人物が、レギュラーとしてテレビ番組に出るということを、本来はメディアや国民が拒否しなければなりません。しかし、現在はメディアにも国民にも権力をチェックする機能が失われているように思います」
橋下氏には東京都知事選出馬の可能性についても聞いたが、
〈現在は、まずは家族を大事に、という価値観です〉
と、出馬を否定した。しかし、無節操なテレビとの“協調関係”が続く限り、「橋下都知事」誕生の日が来ないとは言い切れまい。
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