【埼玉・白岡15歳少年暴行死】給食を食べるために登校… 同級生らが明かす「生活保護一家」の極貧生活
付き添いの夫婦のお金でおにぎり、ジュースを購入
件の家で暮らしていたのは颯太くんときょうだいたちの他、母親と、その内縁夫の10人である。
「事件が発覚した後、颯太くんのきょうだいたちは一時、自宅周辺に集まってきたマスコミから逃れるため、近所の集会所に“避難”していました。集会所は半年で1500円の町内会費を払っている人のための施設で、あの家族はそれを払っていなかったのですが、かわいそうだから使ってもらうことにしたのです」
と、町内会関係者。
「集会所に行ってみると、お母さんと内縁夫ではなく、お母さんの親戚だというご夫婦が子供たちの面倒を見ていました。子供たちは元気にしており、きょうだいの一人が亡くなったことにショックを受けているような感じではなかったですね。まだ知らされていないだけかもしれませんが……」
この町内会関係者が「食事はとれているのか」と聞いたところ、食べていない、とのことだった。そのため、
「付き添いの夫婦からお金を預かりコンビニでおにぎりやジュースなど、全部で20個くらい買って持って行くと、子供たちは嬉しそうにしていました。一番下の子はまだ小さくて、2人くらいは寝ている子もいましたが、あとの子たちははしゃいでいました」
学校には「1カ月に1回来るかどうか」
一家が引っ越してきたのは今から5年ほど前のこと。当時、颯太くんは小学5年生だった。
「颯太くんは長男で、1歳上のお姉ちゃんを合わせて子供は8人いました。こちらに引っ越してきた時、ちょうどお母さんは妊娠中でしたね。こんなにたくさんお子さんがいるのに、お腹の中にも……と近所で話題になっていました」
と、別の近隣住民。
「颯太くんのお父さんが内縁関係というのは、知っている人は知っているという感じでした。なにせ、年齢が上の子供たちは、内縁夫のことをお父さんではなく“同居人”と呼んでいましたからね。“お父さんどうしたの?”と声をかけたら、“お父さんじゃないよ。同居人だよ”と。いろいろと事情のあるお宅なんだろうな、と思っていました。ちなみに内縁夫はがっちりした体形の方です」
颯太くんの同級生の保護者によると、
「転校してきた後、颯太くんはあまり学校に来なかったようです。1カ月に1回来るかどうかで、お昼過ぎにフラッと現れたり、という感じだったと聞きました。小学校の卒業アルバムにも颯太くんは写っていないですね。写真撮影の日に来なかったのだと思います」
卒業アルバムには、〈1年間を振り返って漢字一文字〉というページがある。颯太くんが書いた漢字は〈寒〉であった。
「他の子が〈喜〉とか〈友〉とか書いている中で〈寒〉なんて、なんだか悲しいですね。颯太くん、辛い思いをしていたんじゃないかな……」(同)
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