【埼玉・白岡15歳少年暴行死】給食を食べるために登校… 同級生らが明かす「生活保護一家」の極貧生活

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 何とも痛ましい事件である。急性硬膜下血腫で亡くなった埼玉県白岡市の加藤颯太くん(15)の体には、恒常的に暴行されていたような痕があった。学校に行かせてもらえず、幼いきょうだいが遊ぶのを見守っていた優しき少年は、なぜ死ななければならなかったのか。

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 大人2人、子供8人がひしめき合うように暮らしていた家は埼玉県の中東部、白岡市の住宅街にある。JR宇都宮線白岡駅から車で約10分。周囲をぐるりと畑に囲まれた住宅街には、120戸ほどの民家が軒を連ねている。

 その一画にある木造2階建ての一軒家。黒い瓦屋根に白の矢切、茶色い縦張りの外壁を伝う錆びついた雨どいが40年近い築年数を感じさせるその家は、近隣住民から奇異の目で見られていた。単に大家族というだけではなく、“子供を学校に行かせない家”として知られていたのだ。

「あのお宅はネグレクトだと聞いていました」

 とは、近隣住民の一人。

「“自分たちの間にできた子供は可愛がっているけど、上の子たちの面倒は全然見ていないし、学校にも行かせていない”と。お宅の前などで小さい子供たちが遊んでいるのを何回か見かけたことがありますが、挨拶するとワーッと逃げてしまう。平日の昼間でも遊んでいたので学校に行っていないのは明らかでした」

きょうだいたちは「出かけてけがをしたんじゃないですか」

 その“上の子たち”のうちの一人、中学3年の加藤颯太くん(15)の身に異変が生じたのは1月15日のことだった。午前4時50分頃、自宅1階のリビングに倒れている颯太くんを母親(38)が見つけて119番。

「(15日の)数日前にけがをして帰宅した」

 駆け付けた救急隊員に母親はそう説明したが、

「颯太くんの顔にあざがあったことなどから消防が警察に通報。颯太くんは搬送時にすでに意識がなく、18日の午後に病院で死亡しました」

 と、全国紙社会部デスク。

「死因は頭に強い衝撃を受けたことによる急性硬膜下血腫。体にも複数の傷やあざがあり、肋骨も骨折していました。また、古い骨折の痕もあったことから、県警は颯太くんが何者かに恒常的に暴行されていた可能性があるとみて傷害致死容疑で捜査しています」

 県警は颯太くんの母親だけではなく、きょうだいたちにも聴取をしているが、

「皆、“出かけてけがをしたんじゃないですか”と、似たような話をしているようです」(同)

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