大人がハマる「カプセルトイ」最新事情 入手困難な人気商品を一挙公開【画像付き】
女子高生はひねりのあるシュールなもの
取り扱うカプセルトイのジャンルは多岐にわたる。野生動物や海洋生物、昆虫、犬猫といった生き物から始まり、料理やスイーツ、乗り物、家具、家電、楽器、厨房機器、食器など身の回りのものから、ガラケーや学校のチャイム、AED、踏切、工場タンクのような変わり種も豊富だ。
もちろんアニメやマンガ、戦隊もののキャラクターなどもあるが、最近では森永製菓、富士そば、ドトールコーヒー、CoCo壱番屋、岩下の新生姜といった、ネームバリューのある企業やブランドの商品も幅広く揃っており、「自分の好みのものがないか見て回るだけでもウキウキした気持ちになれる」(後藤さん)というのも頷ける。世相を反映して、アルコール消毒の噴霧器やリモートワークにちなんだ商品まであった。ちなみに、1月半ばの取材時で最も高価だったのは、1500円の仮面ライダーのフィギュアだった。
「お客さんも性別問わず、お子様から高齢者の方まで幅広くいらっしゃいます。お子さんと一緒に来られたお父さんお母さんが、自分好みのカプセルトイを発見してハマるケースも多いですね。
女子高生の間でもカプセルトイは大ブームで、少しシュールなものがウケるようです。ゴリラがランドセルを背負う『ゴリランドセル』や天ぷらを妖怪に見立てた『てんぷら妖怪』、赤べこをアレンジした『神獣ベコたち』が流行っていましたが、SNSで取り上げられるとすぐに売り切れてしまいます。人気が高いものには整理券を配ったり、購入の個数制限をしたりすることもあります」
インスタに投稿されると
現在、人気があるカプセルトイをいくつか後藤さんに紹介してもらうと、「今はヵピセル自体もデザイン性の高い商品も多く、それを楽しむ方も多いようです。まさに『ゆびたこ!』がそうですね」と教えてくれた。
「たこ焼きを模したケースにタコの指輪が入っていて、若い女性がよく購入されます。おにぎり型のケースに梅干しや鮭、明太子といった具材の指輪が入った『おにぎりん具』の大ヒット以来、ケースとリングがセットになったシリーズが多く販売されて、いずれも好評でした。
フィンランドの家具会社artek(アルテック)のミニチュアも人気です。カリモク家具の『カリモク60』や木工家具の『天童木工』などもあっという間に売り切れてしまいました。こうした家具のミニチュアはドールハウス(ミニチュアの人形を飾る一定の縮尺で作られた模型の家)の国際基準である1/12スケールで作られていることが多く、人形や家電、食品などのカプセルトイとともにドールハウス風に並べた写真がインスタに投稿されると、瞬く間に拡散されて、それを見た方が買いに来られるようです。
それと最近は“音の出る”カプセルトイが流行ですね。ファミレスにあるような『卓上呼び出しボタン』や『我が家のお湯張りボタン』、『バスの降車ボタン』に続き、現在ではホンモノのように光って音の鳴る『ピッ!と光る! バーコードリーダー2』も良く売れています」
さらに二本足で立つ動物フィギュアシリーズ「虚無。弐」や、ふわふわの触感が気持ちいい「超熟 Pascoのパン ミニチュアスクイーズ」、文庫本カバーにもなる「文庫本ポーチ コレクション参」のほか、「いきもの大図鑑 かまきり02」は500円と少し高めだが翅の細部まで再現度が高く、根強いファンがいるという。今後再販予定の商品は「こびとづかん おすわりマスコット」(2月)、「バス降車ボタン ライトマスコット」「UNO ミニカードコレクション」(いずれも3月)などがある。しかし、人気商品は土日を挟めば完売することも多く、簡単には入手できない。
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