松たか子、父親・松本白鸚の偉業達成に「尊敬しかない」 「ラ・マンチャの男」で10年ぶりに共演

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父の偉業に松たか子は……

 その白鸚が歌舞伎「勧進帳」で武蔵坊弁慶を演じたのは実に1150回。いまも現役最多の記録だが、本公演はそれを上回る1332回に達する。父親の偉業達成に、10年ぶりの共演で花を添える松たか子(44)は、その苦労を思いやる。

「ひとつの役を演じ続けるのは恐怖でしかない。いつか演じられなくなる時が来ますし“いつまでやるんだ”という声もあるはず。そんな中で、強い気持ちを持って舞台に立ち続けることには尊敬しかありません」

 8月に傘寿を迎える白鸚は、3年前の公演の際には「これが最後」と考えていたという。

「この年になると身体が思うように動かない。でも、負けずに夢に向かってやり続ける。“諦めないで続ける”ことも、夢を追うひとつのあり方だと思います」

 劇中歌はこう締めくくる。〈たとえ傷つくとも 力ふり絞りて 我は歩み続けん あの星のもとへ――〉

週刊新潮 2022年1月27日号掲載

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