参院選「京都選挙区」 立民「福山前幹事長」が国民「前原代表代行」から”宣戦布告”され大ピンチ
京都でも人気の維新
だが当の福山氏も、人の心配などしている状況ではないのである。福山氏は次の参院選で改選を迎える。2人区である京都選挙区で福山氏は当選4回を重ねてきたが、これまでは自民党候補と福山氏の指定席のような状態で、ほぼ無風の選挙だった。だが、今回は新たな“強敵”が出現し、議席確保が危ぶまれているのだ。関西圏にとどまらず、全国的に勢力を拡大する日本維新の会である。維新は京都選挙区を最重要区と位置づけ、いま候補者を擁立すべく人選を進めている。
「維新は先の衆院選でも京都で、自民党の約33万8000票に次ぐ約26万6000票もの比例票を獲得しています。今回の改選にあたる前々回16年の参院選では、1位が自民党候補、2位が福山氏で、3位が共産党候補だった。大阪の吉村フィーバーの影響が京都にも及んできて、いまは誰が出ようとも維新の肩書きさえあれば、当選してしまう勢い。前回同様、自民が食い込めば福山氏は落選してしまうのです」(地元議員)
さらにここにきて、京都の大物野党議員、かつて福山氏と同じ釜の飯を食った仲である国民民主党の前原誠司氏が、福山氏を支援せず、維新と連携していく可能性を地元紙で言及した。
前原氏の福山氏への宣戦布告とも取れるインタビューが載ったのは、1月22日の京都新聞。前原氏は「国民京都府連としては福山さんに一本化する義理や借りは全くない」と発言。維新については「政策的に最も近い政党だと思っている」と述べた。そして、「維新がまずは立てるのかどうか。立てるとしたらどういう候補者になるのか」を見極めたうえで動くと言及した。
連合は「反維新」
「地元は、この記事にざわめきました。これまでも前原氏が水面下で維新と接近していることは、『デイリー新潮』の記事などで噂されていました。けれど、まさかこんなかたちで公然と福山氏にメンチを切るとは、誰も想定していなかった」(同前)
というのも、連合への配慮があってしかるべきだからだ。
「連合は維新と組むなどもってのほかと考えている。なぜ前原さんは、わざわざこんな波風を立てるようなことを口にしたのかわからないと、地元関係者は一様に首を傾げています。一方、中央では玉木雄一郎代表が都民ファーストとの連携を強めていると聞こえてきます。小池百合子都知事と維新は犬猿の仲。いったいどうなっているのやら……」(同前)
[2/3ページ]