龍角散「セクハラ社長」のパワハラを元エース社員が実名告白 異常な暴言の数々とは

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 社長のセクハラを調査しただけで元法務部長を解雇し、裁判沙汰となっていたのは製薬会社の「龍角散」。実はそれのみならず、社に尽くしたエース社員とトラブルを抱えていた。執行役員だった福居篤子氏(57)が同社と決別した顛末と社長の横暴ぶりを実名で告白する。

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「関係が悪化するまでは幾多の危機を乗り越えた社長の右腕的存在だと思っていました。しかし、社員の前でも面罵されるようになって……」

 福居氏は30年にわたり尽くしたはずの龍角散への無念をこう語り始めた。彼女は「龍角散ダイレクト」「おくすり飲めたね」「龍角散ののどすっきり飴」などの商品を開発し、大ヒットさせた、製薬業界でも知られる同社の「功労者」。それがなぜ、かような「告白」に至ったのか。きっかけは藤井隆太社長(62)の「セクハラ騒動」だった。

 その経緯を駆け足で振り返ると、2018年、忘年会の場で40代の女性従業員に藤井社長が抱きつくなどのセクハラ行為を同席していた福居氏が目撃したことが始まりだった。福居氏が妹でもある法務部長に相談し、調査を行うと、まず妹が自宅待機の後に解雇され、さらに福居氏も「妹と共謀した」として左遷されたのだ。

 妹は地位確認を求め、東京地裁に提訴し、会社とは和解。実は福居氏も並行して労働審判を申し立て、会社側に解決金の支払いを命じる審判が下されたのだ。

ミーティングの場で暴言

「社長がことあるごとに私を怒鳴るようになったのは、中国進出を唱えはじめた5年ほど前からです」

 と、福居氏。

「若い中国人女性を入社させ、中国進出に前のめりになっていました。私がビジネス上の懸念を伝えると、妨害だと捉えられ、“君は会議に出るな!”と言いだしたのです」

 福居氏が体調を崩し、18年1月にがんの告知をされた翌日には、

「同じ年の3月に手術を受けたいと、事前に社長室でお伝えすると、“勝手に決めやがって!”と怒られ、他社とのミーティングの場でも皆の面前で“がんなんて老化現象だ。高額な療養費を使ってほしくないんだよ!”と言われました。さらに手術後に会社を休んだ御礼に行くと、“他に言うことはないのか!”とまたしても激怒されたのです」

 どうやら、療養中に放送された「林先生が驚く初耳学!」(TBS系)に出演したことがご不満だったようで、

「番組で、開発した製品が私の成果のように放送されたのが気に食わなかったのでしょう。“謝れ! 藤井家への冒涜だ!”と怒り心頭でした」

 幾多のメディアに露出する福居氏に対し積み重なってきた男の嫉妬。それが暴発したのが件のセクハラ騒動だった。

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