日テレ「3冠王」の立役者は桝アナ? 高視聴率でもフジの男性アナが「好きなアナ」首位をとれないワケ

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 日本テレビがフジテレビから視聴率「3冠王」を奪取して11年。その立役者の一人は、このほど退社を発表した桝太一アナウンサーではないだろうか。オリコンの「好きなアナウンサーランキング」では、「ZIP!」MC就任翌年の2012年から5年連続で首位を獲得して殿堂入り。「朝の顔」が視聴率に直結するといっては短絡的だが、局のイメージを左右するのは確かだ。桝アナの人気に伴い、「ZIP!」はフジ「めざましテレビ」の牙城を切り崩し始め、日テレの3冠王に弾みをつけたといえる。

 しっかりしたアナウンス技術と、ちょっととぼけた持ち味。生来の真面目さが生み出す相反する魅力を持ち合わせ、人気を博した桝アナ。社内外問わず好感度は絶大で、退社後は研究の道に進むも「真相報道 バンキシャ!」は続投するという。スポットライトを浴び続けている姿とは裏腹に、学生時代はアサリの研究に打ち込み、休みの日はゲームに没頭するインドア派。私服はダサすぎて後輩に呆れられるほどだそうだ。およそアナウンサーという華やかなイメージとは程遠い「陰キャ」的なキャラだが、それがちょうど時代にハマったのだろう。震災の余波や長引く経済不況、広がる格差社会で、「陽キャ」的なキャラやポジションの人々には冷たいまなざしが向けられるようになっている。

 かつての「めざまし」の出演者たちは、「陽キャ」要素の強い人ばかりだった。「学生テニスサークルのノリ」と揶揄されるほど和気あいあいとした、「楽しくなければテレビじゃない」を地で行く雰囲気。黄金期は大塚範一アナと小島奈津子アナ・高島彩アナ時代だが、リニューアル後はあまりに若々しくはしゃいだ空気感に戸惑う視聴者も増えていたように見える。頼みの綱のカトパンこと加藤綾子アナも過労で倒れたり、ひずみが生まれ始めていた。

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