黒木華「ゴシップ」で感じる既視感 演技は良くても視聴率は右肩下がりのワケ

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木曜劇場という鬼門

 出版社が舞台で黒木主演といえば、16年の「重版出来!」(TBS)があるが、日体大出身でマンガ雑誌の新人編集者を演じた彼女は明るかった。

「仕事に一途、性格もまっすぐであることは今回も一緒ですが、とにかく暗さが際立っています。また、週刊誌記者を描いたドラマとしては、一昨年に吉高由里子が主演した『知らなくていいコト』(日本テレビ)がありますが、なんだか舞台設定や話の筋がよく似ているように思います。サブタイトルの『#彼女が知りたい本当の○○』も『知らなくて』を意識しているのかと勘ぐってしまうほど」

 木曜劇場という放送枠にも問題があるとか。

「このところヒット作に恵まれていません。昨年1月期の『知ってるワイフ』(主演・大倉忠義[関ジャニ∞])の平均視聴率7・4%はまだマシなほうで、4月期の『レンアイ漫画家』(主演・鈴木亮平)は5・4%、7月期の『推しの王子様』(主演・比嘉愛未)は4・9%、9月期の『SUPER RICH』は江口のりこ主演という話題性はあったものの6・6%に終わっています。プライム帯のドラマ枠としては物足りません。そもそもこの枠のドラマを期待する人が少なくなっているのかもしれません」

 共演者はどうか。

話題性が裏目に

「黒木と同期入社の編集部員を演じる溝端淳平は、今期、波瑠が主演する『愛しい嘘~優しい闇~』(テレビ朝日)にも出演していますが、こちらはヒロインの同窓生という役柄。なんだか両方とも似たポジションですし、演技も一緒だからややこしい。また、テレビで言いたいことを言いまくる情報番組の名物司会者を演じる大鶴義丹は、坂上忍を参考にしているのかインパクトはあります。ドラマがヒットしていたら話題になったかもしれませんが、やかましさまで似ていて少々鼻につきます」

 第3話は、10代から絶大な支持を集める“覆面女子高生シンガー”AOIの正体を黒木が暴くというストーリーだったが、SNSではこんな話題に。

《昨夜のCXのゴシップ。顔出しなしのJKシンガーが実はオッサンシンガーだった。Adoちゃんもかなと思った。》

《現役JK覆面シンガーの時点でAdoさんすぎるのに(今は高校卒業されてるけど)名前までAOIなんだから…もう本当に》

《Adoさんの気持ちを何も考えずモデルにして最悪の脚本と最低な仕事だな》

「話題性を高めようとしたのかもしれませんが、裏目に出ているとしか言いようがありません」

デイリー新潮編集部

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