「1億貯めた人の飲食店づくり」お金が貯まらない人にはまず見えない“ある発想”

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「脱サラして飲食店を経営したい」「早期退職制度に応募して、退職金をもらったから、地元でバーでも開こうか…」「でも、儲かるのかなあ…」

 日本政策金融公庫・総合研究所が2021年12月21日公開した「新規開業パネル調査」によれば、2016年に開業した企業のうち、2020年末まで存続した企業の割合は89.7%、廃業した企業の割合は8.9%で、飲食店・宿泊業に絞ると14.7%もの企業が廃業している。「飲食店・宿泊業」は、開業する業種としては、個人向けサービス業に次ぐ2番めの人気業種である。つまり、たくさんのお店が開店し、たくさんの店が潰れているということになる。開業した「飲食店・宿泊業」のうち、97.5%が新型コロナウイルスのマイナスの影響を受けた。補助金に頼った割合は、97.5%、特別融資を受けた割合は71%と他業種に比較して高く、独り立ちできない厳しい現状が表れている。【小倉健一/イトモス研究所】

 筆者の周囲には、コロナが終わらないことには何も始められないと考えていた人たちも多かったが、コロナ禍はもう丸2年も続いており、しびれを切らして、事業を模索しているようだ。

 そこで、イトモス研究所では、蓄財している金融資産別に、「もしも、あなたがカフェや飲食店を開くとしたら、どんなお店をするか」について調査を行った(イトモス研究所調べ・サンプル数1000人・調査期間2022/1/10~14)。

資産1億円の人が飲食店を開くなら

 そこでは、金融資産が1億円の人とお金があまり貯まっていない人とで店舗の特徴に大きな差が出たので、ご紹介していく。

「10坪くらいの一人で出来る小さなお店。週3日営業。メニュー数は抑える。」(50代・女性)

「郊外に顧客を限定したイタリアンを開きたい。顧客、メニューを限定する事で無駄なコストを削減し高品質な商品提供が出来る店舗を目指したい。」(50代・男性)

「食パン屋さんを開きたいです。コストを下げるのに人件費をかけず、自販機で売る。」(20代・女性)

「立ち食いと持ち帰りを主体とした小スペースの揚げ物専門の店。天ぷらではなく、から揚げ・とんかつ等の揚げ物専門店。」(40代・女性)

 1億貯めた人の特徴は、「コスト感覚」だ。売上を単純に追うのではなく、メニューを増やしすぎるとコストが高くなることに注意が向けられている。単純に、自分の漠然とした夢を追うようなことは考えていない。

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