菅田将暉 「ミステリと言う勿れ」は代表作になる可能性 ハマるドラマ唯一の共通点
得意の長台詞
「『コントが始まる』の共演は、仲野太賀、神木隆之介、有村架純……とメンツも申し分なかった。ただ芸達者が集まったことと、コントでは仲野や神木にも目が行ってしまい菅田が霞んでしまった印象があります。一方、『ミステリと言う勿れ』は菅田が得意とする“メッセージの発信力”が活かされていると思います」
メッセージの発信力とは?
「例えば、彼は『3年A組―今から皆さんは、人質です―』(日テレ・19年)で教師役を演じましたが、人質に取った教え子たちを説き伏せるような長台詞ですね。映画『火花』(17年)でも、板尾創路監督が彼の才能について、“限られた時間の中でセリフと感情の刻み方が天才的”と評していました。たたみかけるようなセリフがハマると、彼は非常に強い」
『ミステリと言う勿れ』の第1話で、彼は殺人犯の疑いをかけられ取調室に入れられたが、逆に刑事の遠藤憲一の犯罪を見抜いて論破し、最後には諭していた。
「取調室の菅田の背後の窓から光が差し込み、後光が差しているようにも見えました。第2話でも、なぜ人が人を殺してはいけないか、いじめられている人間といじめている人間のどちらを矯正すべきなのか……など滔々と意見を述べましたが、メッセージ性が強いセリフほど彼はハマります。これだけ長いセリフは、演じ方を間違えたら視聴者は飽きてしまうものですが、彼は見事に視聴者を引き込んでいる。『ミステリと言う勿れ』は菅田にとって代表作になるかもしれません」
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