懐かしき「昭和カラー」の車両たち 令和に改めて楽しむ“国鉄色”の魅力
リバイバルカラー百花繚乱の東武鉄道
東武鉄道は2004年10月に東上線開業90周年記念として、8000系の8108編成をインターナショナルオレンジとロイヤルベージュのツートンカラーにした。1963(昭和38)年の登場時のカラーである。
2012年以降、東武博物館保有の動態保存車8111編成を皮切りに、リバイバルカラーが相次いで登場。特に8000系グリーン車体のリバイバルカラーは、亀戸線では登場時より「緑亀」と称されているのに対し、大師線ではのちに「草だんご列車」と称されるようになった。
東武鉄道によると、「草だんご列車」の経緯は、グリーン車体のリバイバルカラーが西新井大師の参道で販売されている草だんごと同じ色であることから、西新井駅長が草団子屋に話を持ち掛けたのが始まりだという。ただ、いつから「草だんご列車」と称されるようになったのかという明確な日にちは不明だという。
最近では、2021年8月に特急〈りょうもう〉用の200系205編成が先代車両1800系の、12月に日光線特急用の100系スペーシア101編成が先代車両1720系デラックスロマンスカーのリバイバルカラーが相次いで登場した。それぞれ1969(昭和44)年、1960(昭和35)年の登場時のカラーリングである。運がよければ、浅草駅でリバイバルカラー同士が並ぶ様子が見られる。歴史ある駅構内と相まって、昭和がよみがえった雰囲気である。
なお、特急形電車以外のリバイバルカラーについては、拙著『東武鉄道大追跡』(アルファベータブックス刊)をご参照いただければ幸いである。
デビューカラーリングで有終の美を飾った小田急電鉄7000形LSE
1980(昭和55)年に登場した小田急電鉄7000形LSEは、バーミリオンオレンジとグレーを基調に、ホワイトの帯を入れるカラーリングで登場。初代3000形SEからの流れを受け継いだ。その後、リニューアルや展望室つき車両のイメージ統一を図るため、10000形HiSEに準じたカラーリングとして装いを新たにした。
2007年、初代3000形SEが登場してから50周年を記念し、1編成をデビュー時のカラーリングに復刻。当該車両は2018年の引退まで活躍し、有終の美を飾った。
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