大ヒット商品「クレベリン」で消費者庁と大幸薬品が大バトル 分かれる大手ドラッグストアの対応

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既に訴訟が進行

 もともと需要減に悩んでいたところに、今回、消費者庁から措置命令が出たわけだ。挙げ句の果てに株価下落となれば、「泣きっ面に蜂」だろう。

「同社の公式サイトを見ると、これまでクレベリンの空間除菌効果の表示に関して、消費者庁と激しくやり合ってきたことが分かります。昨年11月に消費者庁が『不当表示』を指摘。これに対して大幸薬品は、措置命令の差し止め訴訟などを提起しました。東京地裁は1月12日、置き型の2商品については『除菌・ウイルス除去効果の裏付けがある』と認めました」(同・記者)

 消費者庁が措置命令を6商品のうち4商品としたのは、2商品が大幸薬品が裁判で勝訴したからだろう。

「とはいえ、4商品については敗訴となりました。大幸薬品は1月13日、東京高裁に即時抗告を申し立てています。この審理が始まる前に、消費者庁は4商品に対する措置命令を出したため、大幸薬品は公式サイトで《極めて遺憾に受け止めております》、《速やかに必要な法的措置を講じてまいります》と徹底抗戦の構えです」(同・記者)

大手ドラッグストアの対応は?

 あくまでも「商品の広告が妥当かどうか」という問題だが、大手ドラッグストアに今後の販売方針を聞いた。売上高のベスト1から5位までの会社に取材を依頼した。

 売上高1位とされるウエルシアホールディングス(千代田区)は「1月21日から、対象の4商品については措置命令に沿って販売を中止としました」との回答だった。命令の出ていない2商品は販売を継続するということになる。

 2位のツルハホールディングス(札幌市東区)は「1月21日の時点で、検討中」という回答だった。

 3位のコスモス薬品(福岡市)は「1月21日の時点で、6商品の全てを販売中」という回答だった。

 4位のスギホールディングス(愛知県大府市)は「1月21日の時点で、命令の出ていない2商品については販売の継続を決定した。命令の出た4商品については検討中」との回答だった。

 そして5位のマツモトキヨシホールディングスは、期限内の回答をもらうことができなかった。

デイリー新潮編集部

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