「こんなに重症例が少ないのは初めて」と医師が証言 「2月中に波が落ち着く」の声も
「2月中に波が落ち着く可能性も」
藤田医師の話は、潜伏期間が短いことに及ぶ。
「沖縄県専門家会議では国立感染症研究所の方も交え、オミクロン株の症例を詳細に解析しました。すると潜伏期間は2日程度で、全員が5日目までに発症していました。従来は平均5.6日で最大14日と考えられていたので、潜伏期間は明らかに短くなりました。これを受け、国も濃厚接触者の待機期間を14日から10日に短縮、検査を組み合わせれば7日程度にすることも可能になりました。病床に余裕はありますが、待機期間14日のときは、私たちの病院でも医療従事者が40人程度、沖縄全体では千人以上が自宅待機になった。医療従事者が速やかに復帰できると、病院の負担は軽減すると考えています」
フランスのマクロン大統領は、「医師は濃厚接触者でも診療を」と要請した。これも妥当だということか。矢野医師はこう述べる。
「医療従事者全員を隔離期間ゼロにする必要はありません。ただ、その人がいないと病院が回らない、という医師は、PCR検査を毎日したうえで、隔離期間ゼロで対応するというのは、ありだと思います」
沖縄の話に戻ると、1月20日の新規感染者数は1309人で、1週間前の同じ曜日の1817人から減少している。藤田医師は、
「私はこれから、沖縄の感染者数は減っていくのではないかと予想しています。インフルエンザなどで経験するように、下がり方も速やかなことが多いです」
実際、オミクロンが発生した南アフリカでは11月末に増えはじめた感染者数がピークを迎えたのは12月半ばで、その後は減少に転じている。矢野医師は、
「日本も南ア同様の期間で終息する可能性は高い。日本の波は、2月中には引いている可能性があります」
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