幸せに見える人は本当に幸せなのか? 毎日を無駄にしない「1行日記」とは(古市憲寿)
「何もない日常こそ幸福だ」と言う人がいる。
確かに、毎日のように何かが起こっている人からすればそうだろう。殺人事件に巻き込まれたり、余命いくばくもないと宣告されることに比べれば、何も起こらない日常は素晴らしい。
だが本当につまらない毎日を過ごしている人は、日常から抜け出したくて仕方がないはずだ。僕自身、10代の頃は、平穏な日常を持て余していた。「何かしたい」とは思いながら、ただ時間だけが過ぎていく日々。文章を書いたり、絵を描いたりしても、それが何になるかもわからない。...