10年続けば長寿番組…今年14年目に突入 TBS「ひるおび!」の視聴率がひそかに低迷中
人気の理由
決定的な動きがあったのは2014年春。フジテレビが「笑っていいとも!」を終了させ、「バイキング」(平日・当時11:55~13:00)をスタートさせた。
「当時は“日替わりMC”がウリで、サンドウィッチマンの2人が地引き網を引いていたのをご記憶の方もいるでしょう。しかしながら、視聴率は振るいませんでした。更にテレ朝が『徹子の部屋』を正午(12:00~12:30)に移動させました。これはテレビ局の関係者だけでなく、一般の視聴者も愚行だと思ったはずです。こうして昼のワイドショー・情報番組は『ひるおび!』だけとなり、視聴率1位の座に就くことができたのです」(同・関係者)
とはいえ、「敵失だけで視聴率1位になった」と断じてしまうのは、フェアではないという。
「人気番組になるだけの理由もありました。まず江藤愛アナ(36)と枡田絵理奈アナ(36)がお茶の間に好評でした。八代英輝弁護士(57)、立川志らくさん(58)という人気のコメンテーターも発掘しました。柏木由紀さん(30)を天気予報に起用し、コアなファンに番組を視聴させることにも成功しました」(同・関係者)
“人材流出”の影響
「どんな名番組でも10年続くのは稀」(同・関係者)と言われる。それが満13年ともなると、“経年劣化”が目立ってくるのも当然だという。
「他番組への“人材流出”も影響があったと思います。番組の“顔”がいなくなってしまったのです。八代弁護士は『サンデージャポン』(日・9:54~11:24)、立川志らくさんは『グッとラック!』(19~21年・平日・8:00~9:55)、江藤愛アナは『THE TIME,』と、それぞれの番組の“顔”になってしまいました」(同・関係者)
ちなみに現在の公式サイトを閲覧してみると、恵俊彰、八代英輝弁護士、そして江藤愛アナの3人が並んでいる。いまだに、この3人が番組の「顔」という位置づけのようだ。
一方で、他局も着々と“ひるおび包囲網”を構築していく。
「フジテレビは16年、『バイキング』の全曜日のMCとして坂上忍さん(54)を起用し、時事ネタも積極的に扱うようになると人気が出てきました。テレビ朝日も20年、『徹子の部屋』を午後1時スタートに戻し、『大下容子ワイド!スクランブル』を午前中から午後1時まで放送するようにしました。こうして『ひるおび!』は、徐々に視聴率が減少していったのです」(同・関係者)
番組の公式Instagramでは、コメンテーターの“卒業”がアップされている。デーモン閣下(59)、柔道女子銀メダリストでスポーツ社会学者の溝口紀子氏(50)、競泳銅メダリストの宮下純一氏(30)──という具合だ。
だがTBSでは、番組終了の声は出ていないという。
「トラウデン直美さん(22)やトリンドル玲奈さん(29)を起用して若返りを図っているようですが、メインの視聴者である主婦層と相性が良いとは思えません。番組終了のカウントダウンが始まってもおかしくない状況ですが、TBSは『THE TIME,』や『news23』(平日・23:00~23:56など)の不調のほうが深刻です」(同・関係者)
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