体調不良に効果的な「丸ごと野菜スープ」「発酵塩豆腐」とは 食改善アドバイザーが推奨

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老化に効果的な食材

 40歳を過ぎたら、やっぱり気になるのは老化。せめて2、3歳は若返りたい。そう思う人にはどんな食材がいいのだろうか。

 成田さんがすすめるのはピーナッツバター。ピーナッツに含まれるレシチンは脳の働きを活発にし、最近では認知症の予防にもなると注目されている。さらに薄皮に含まれる抗酸化物質は老化を遅らせる働きがあるといわれ、買うなら薄皮ごとペーストにしたものを選びたい。なければ自分でも簡単に作れる。

 薄皮付きピーナッツ(500グラム)、オリーブオイル(適宜)、塩(少々)、はちみつ(20グラム)をフードプロセッサーで撹拌するだけでOKだ。オリーブオイルを使うと、ピーナッツを撹拌するときになめらかになり、さらに酸化しにくくなるそうだ。

「あとはやっぱり野菜スープですね。老化を遅らせます。同年齢でも個人差が出るのは、生命エネルギーの活性度の違いではないでしょうか? 丸ごと野菜スープを摂り続けていると人が変わるのは、生命力が増すからだと思います」

 食べ方さえ間違わなければ、「食の力」は体を変え、人を変え、健康にするということだろう。

「丸ごと野菜スープ」は万能薬のようにも聞こえるが、実際に「未病」の人の多くが回復していることを考えれば、それに近いものがあるのだろう。成田さんには『食こそ最高の薬になる』という著書があるが、それにはより健康な野菜を選ぶことだ。農薬と化学肥料で育った野菜は病気に弱い。自然栽培など、自分の力で育った野菜は異常気象にも強く、抗酸化物質も多い。そんな野菜を丸ごといただくのが「丸ごと野菜スープ」である。「食の力」に頼るなら、より自然に近いものを食べるべきだろう。

奥野修司(おくのしゅうじ)
ノンフィクション作家。1948年生まれ。『ナツコ 沖縄密貿易の女王』で講談社ノンフィクション賞と大宅ノンフィクション賞を受賞。『ねじれた絆』『皇太子誕生』『心にナイフをしのばせて』『魂でもいいから、そばにいて 3・11後の霊体験を聞く』など著作多数。

週刊新潮 2022年1月13日号掲載

特集「改善アドバイザーが伝授 『食』を最高の『薬』にする食事術」より

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