日本兵が戦地に携行した「寄せ書き日の丸」が“返還ラッシュ”の理由 遺族と返還者が感じる“癒やし”

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「武運長久」「尽忠報国」といった言葉と署名で埋め尽くされた「寄せ書き日の丸」。日本兵が戦地に携行したものだ。それがコロナ禍の今、続々と“帰国”を果たしている。真珠湾攻撃から80年。作家・石井希尚氏が“日の丸”に関わった人々の数奇な運命を綴る。

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「私は突然、英霊に打たれ、言いようのない感動を覚えたのです」

 そう語るのは、オレゴン州に住むレックス・ジーク(68)だ。

「もしかしたら、おかしなことを言っていると聞こえるかもしれませんが、私たちは英霊に選ばれたのだと思っています」
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