陰圧ハイヤーで移動、弁当のグレードは下がり…米国から帰国で「濃厚接触者」になった私の14日間【写真付き】

国内 社会

  • ブックマーク

“陰圧ハイヤー”で一人移動

 そして、6日後、Aさんは新宿にあるホテルに、運転席側の気圧を後部座席側より高くし空気が行き来しないようにした“陰圧ハイヤー”で一人移動することになった。

「3食の弁当代も含め、横浜と新宿での宿泊費、移動費は政府持ち、つまり税金です。ただ新宿は弁当のグレードが下がった気がします」

 ちなみに、Aさんは米国出発前に1回、横浜で2回、PCR検査を受けて、いずれも陰性だったが、新宿でも1回検査を受けた。感染を見逃さないためだが、濃厚接触者にそんな何重ものチェックが必要なのか疑問に感じたという。

 新宿に移動して数日後、ずっとパジャマ姿のAさんに、思わぬ朗報が飛び込んできた。厚労省の方針が変わり、10日間の施設隔離でOK、自宅隔離に切り替えてもよいという。オミクロン株の感染者数が急拡大し、濃厚接触者に構っていられなくなったらしい。

「14日間居てもいいと言われましたが、連絡を受けた翌日から、同じフロアの隔離者はだいぶ出ていった感じでした」

 一刻も早く帰宅したいのだが、鉄道やタクシーの移動は許されない。感染症対応のハイヤーか、親類が運転する自家用車で、というのが厚労省の決まり。だが、今度は自腹。1万円もかけてハイヤーで都内の自宅に移動すべきかどうか、施設での隔離の最終局面を迎えて、Aさんは目下思案中だ。

メールアドレス

利用規約を必ず確認の上、登録ボタンを押してください。