「小林亜星さん」の遺産をめぐりトラブルに 実子が語る“後妻への不満”

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火種になる著作権の扱い

 しかし、と朝夫氏。

「10年ほど前、赤坂で食事をした際、親父が“実は遺言を書いたんだ”と漏らしたことがありました。その時は“お前にはこれこれを残す”と。その話と中身が全く違うのでびっくりしたんです。ハンコも三文判のようでしたし、毎日“これでサインしろ”と迫られてああなったのではないか、と」

 朝夫氏のぼやきはこれに留まらない。先のブログにも、

〈(遺品には)1500万円のスタインウェイのピアノ、1千万円の絵画や200万円のロレックスの腕時計をはじめとして様々な同品がありますが、目録もまだ見せてもらっていません〉

 と記してあるし、何より大きな火種となりそうなのが、著作権の扱いである。

 前述の「北の宿から」のみならず、CMソングでは、日立グループ「この木なんの木」、サントリー「人間みな兄弟」、アニメソングでも「魔法使いサリー」「ひみつのアッコちゃん」など、数々の名作を残した故人。権利継承者にはこれらの楽曲が今後使われる度にその使用料が入ることになる。

「生前、使用料として親父には、月に100万から150万円ほどが入っていたと聞いています」

 と、これについても朝夫氏は首肯しかねるご様子だ。

「しかし著作権を受け継ぐことには、財産を得るだけでなく、その作品を後世に伝えるという役目もありますよね。80を超える友恵さんが継いでも難しいのではないかと。私に著作権が来れば、どなたか有効に活用できる方に買ってもらい、得たお金は寄付してもいい。小林亜星の曲をずっと聞いてもらうことが重要なんですよ」

朝夫氏にも“弱み”が…

 もっとも、とうとうと述べる朝夫氏にしても“弱み”がないわけではない。

 同氏は、かつて俳優デビューしたものの上手く行かず、塾講師に転向。現在は地震予知の有料ブログなどを運営している身。私生活では3度結婚し、3度離婚。13年には女性とのトラブルで逮捕されたこともある。また、一昨年は自己破産もしているというから、晩年まで父の心配の種であったことは間違いなかろう。

 逮捕後には、60万円の保釈金を父が負担した、という報道もあったが、ホントだろうか。

「トラブルを起こしたのは事実です。保釈金は結構ですと言ったけれど、それでも手配してくれた」

 また3回目の離婚の際も、

「当時の妻は親父ともトラブルを起こしてしまって……。その関係もあり、離婚に伴う、子どもの養育費と慰謝料2200万円は、親父が用立ててくれました」

 というから、遺産配分の裏にはこうした生前の“行い”の影響もあったのか。

 この点、改めて聞くと、

「これらは自分に非がある。ですから、それが理由だと言ってくれればわかりますけど、説明もないんです。それに、何も問題を起こさなかった兄も同じ扱いというのはおかしいですよね」

 と納得とは程遠いのだ。

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