「立憲民主」終わりの始まり…「連合」新年交歓会で起こった前代未聞の事件、維新に支持率で抜かれ、ネット番組への資金提供問題で内ゲバは健在

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大幅に支持率がダウンした理由

 泉健太代表体制になった立憲民主党が存在感を示せないでいる。最大の支持団体「連合」の会合に呼ばれた際に起こった前代未聞の事件、内ゲバから露見したネット番組への資金提供問題は尾を引きそうで、維新には支持率で抜かれ……と早くも終わりの始まりを指摘する声まで上がっている。

 NHKの世論調査(1月8~11日)によると、政党支持率は「自民党」が41.1%、「立憲民主党」が5.4%、「公明党」が2.8%、「日本維新の会」が5.8%、「国民民主党」が1.0%、「共産党」が2.6%、「れいわ新選組」が0.3%、「社民党」が0.2%、「特に支持している政党はない」が34.0%だった。

 前回調査から自民が大きく伸ばし、野党はみな下落した格好だが、中でも立民は前回から-3.3ポイントで、同じく-1.5ポイントだった維新の後塵を拝することとなった。同時期に行われたJNNの調査でも、立民は支持率で野党第一党の座を維新に明け渡している。

 政治部デスクは、

「支持率は増減するもので流れを見なければなりませんが、立民は絶好のアピールの場だった代表選やその後の幹部人事、臨時国会で見せ場を作ることができなかった。今回の退潮は当然の結果でしょう」

 と見る。

首相がやってきた連合の交歓会で

 そういった退潮ぶりを象徴するかのような「事件」があったのは、5日に開催された連合の新年交歓会においてだ。現職首相としては9年ぶりに出席した岸田文雄首相は、「来たる参院選は大変重要な選挙。政治の安定という観点から、与党にも貴重なご理解とご協力を賜りますよう心からお願い申し上げる」と、連合に参院選での選挙支援を求めた。

 首相は肝煎りの「新しい資本主義実現会議」のメンバーに連合の芳野友子会長を指名するなど、連合との距離を縮めるべく腐心している。

「言うまでもなく連合は立民の支援組織ですが、芳野会長は共産党との共闘を全否定している。賃上げという大きな目標達成のためなら、共産以外の党を相手に『全方位外交』『八方美人』も辞さないリアリストです」(先のデスク)

 この交歓会には、立民の泉健太代表や国民民主党の玉木雄一郎代表も出席していたが、

「司会者から来賓として紹介されただけで壇上に上げてもらえず、もちろん挨拶も許されませんでした。立民関係者はその扱いに抗議したところ、連合側は“新型コロナ対策で開催時間を短縮したため”と説明したようですが、挨拶に関していえば後藤茂之厚労相も行っており、対応の差が歴然としていましたね」(同)

 立民関係者の誰もが想像だにしなかった事件だったという。

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