「慰安婦で私利私欲を満たす厚かましいヤツ」「おばあさんを利用して苦しめるな」 慰安婦像設置から10年、水曜デモ初開催から30年で上がった声

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支持率2位の大統領候補も

 ソウル・在韓日本大使館前に慰安婦像が設置されたのは2011年12月14日のことだから、昨年末で丸10年が経過したことになる。この間に設置された像は韓国内外合わせて160体にも及ぶという。

 この10年、慰安婦問題合意を一方的に破棄した文大統領をはじめ、慰安婦問題を利用してきた政治家は枚挙にいとまがない。最近では、3月の大統領選に出馬を表明している野党「国民の党」の安哲秀(アン・チョルス)候補が夫人と共に慰安婦被害者の墓地を訪れ献花した。

 最新の調査で彼は、内紛を抱えて失速した尹錫悦(ユン・ソクヨル)候補を尻目に支持率で2位に躍り出た。元慰安婦が眠る墓地を訪れることによって更なる支持率の確保を狙っているのだろう。かねてより彼は2015年の「慰安婦合意」撤回派で、「当選すれば日韓関係の改善に向け努力する」と述べる尹錫悦候補との差別化を図っているのは明らかだろう。

 他方、支持率調査でトップに立つ与党の李在明(イ・ジェミョン)候補は日本に対して極めて厳しいスタンスで知られている。任期満了を前に求心力アップのため、竹島へ上陸した李明博(イ・ミョンバク)元大統領の例もある。大統領選がヒートアップする中、慰安婦をはじめとする反日カードが様々に繰り出される可能性が高まりそうだ。

羽田真代(はだ・まよ)
同志社大学卒業後、日本企業にて4年間勤務。2014年に単身韓国・ソウルに渡り、日本と韓国の情勢について研究。韓国企業で勤務する傍ら、執筆活動を行っている。

デイリー新潮編集部

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