2022年自民党の「笑う派閥」と「泣く派閥」 総裁選で分かれた明暗
年の瀬も迫った12月22日、浅草の鴨料理店で顔を合わせたのは、安倍晋三元総理、麻生太郎党副総裁、茂木敏充党幹事長の3人。自民党のトップ3派閥を率いる重鎮たちである。
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その頃、赤坂では毛色の異なる面々が酒席をともにしていた。集まったのは、「二階派」の林幹雄氏や武田良太氏、「森山派」の森山裕氏に、菅義偉前総理や石破茂氏ら。昨年秋の総裁選で河野太郎前ワクチン担当相を推して敗れた、いわば“非主流派”たちである。
政治部記者によれば、
「二つの会合の日程が重なったのは偶然だったよう。ただ、岸田政権誕生で勝ち組と負け組に分かれた両者が、同日に別の場所で会合を持ったことで、さまざまな臆測を呼ぶことに……」
“勝ち組”の3者が膝を突き合わせた浅草の鴨料理店は、茂木氏行きつけの名店。つまり、会合は茂木氏による“接待”である。
「茂木氏は、自らをTPP担当相などで重用してくれた安倍氏はもちろん、麻生氏にも頭が上がりません。彼は昨年11月に派閥内の反対意見を押し切って『平成研』の会長に就任しましたが、それには幹事長という要職に就けたことが大きかった。麻生派の甘利明氏の後釜に茂木氏が納まることを諒とした麻生氏には感謝してもしきれないのです」
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