ネットメディアに1500万円提供で立民「福山前幹事長」は謝罪なし 専門家は「社民党的体質が露呈」と指摘
福山前幹事長との出会い
CLPは20年7月にクラウドファンディングを開始し、数千万円の寄付を集めたとされている。寄付を集めるまでは活動資金も不安定で、佐治氏は様々な関係者に助力を訴えていた。そんな中、立憲民主党の福山哲郎・前幹事長にも声を掛けたという。
《私は立憲民主党の福山哲郎氏にCLPの話をさせていただく機会を得ました。フェイクニュースやあまりに不公正な差別が横行する状況に対抗するための新しいメディアを作りたいという理念に共感をいただき、広告代理店・制作会社を通じて番組制作のための支援をいただくこととなりました》
佐治氏が文書で明らかにした金額は1500万円。《特定政党を利するための番組作りはしていません》、《立憲民主党からCLPや番組内容への要求・介入はありませんでした》と反論はしながらも、《本当に申し訳ございませんでした》と謝罪した。
説明責任を果たした後、速やかに共同代表を辞任する考えを明らかにした。ここで少し脱線してしまうが、CLPの支持者からも呆れられた記述も引用しておく。
《テレビや新聞などのマスメディアと異なり、ネットメディアについてはそれほど厳密な放送倫理の規定が適用されるわけではなく、政党や企業や団体からの資金の提供についてマスメディアであれば抵触するであろう各種法令は適応外であろうという認識でいました》
呆れた福山氏の“説明”
こんな甘い認識で資金を受け取ったメディア側も問題だが、そもそも提供した立民も公党としての資質が疑われるのは間違いない。
もし立民がTBSに“資金”を提供していたとしたら、批判されることは確実だ。
名指しされた福山前幹事長は6日、コメントを文書で発表した。ところが、この内容も疑問視された。
「福山氏は《フェイクニュースに対抗するメディアの理念に共感したため、広告代理店と制作会社を通じて番組制作を支援した》と事実関係は認めました。ところが、《理念に共感して、自立までの間の番組制作一般を支援したもので、番組内容などについて関与したものでない》と居直ったかのような説明を行ったのです。謝罪の言葉は一つもありませんでした」(同・記者)
CLPだけでなく福山氏の認識の甘さも、厳しく糾弾されておかしくないはずだ。
一方、立民の泉健太代表は7日の会見で、資金提供について「知らなかった」と釈明した。こちらを卑怯な言い逃れと批判するのは酷なようだ。
「立憲民主党は2017年に結党されましたが、20年9月14日に一度、解党しています。旧・国民民主党や無所属フォーラムなどに所属していた国会議員が合流し、9月15日に新しい立憲民主党が結党されました。党名もロゴマークも同じなので、新旧の見分けはつかない。抗議文によると、資金提供があったのは《20年春》とありますから、旧立民の時代です。代表の泉さんが把握していなくても不思議はないでしょう」(同・記者)
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