島田陽子にまた金銭トラブル 消えた「三船敏郎生誕100周年記念映画」出資金1000万円
「コロナで遅れている」
だが、よく読んでみると怪しげな企画書である。有名人の写真を並べてはいるものの、「イメージ」「未定」などといった記載が目立つ。そもそも、こんな豪勢な布陣を敷くわりには、総製作費が4億円としょぼい。その製作準備金3000万円のうちの1000万円にすら困窮しているというのだ。しかし、A氏は、島田から直接声をかけられ、前のめりになってしまったという。
「『将軍』で三船と共演した島田さんが言うものですから、つい……。知り合いの映画好きのB氏を紹介すると、彼も『ぜひ出資させてくれ』と乗り気になった。結局、B氏が一人で、この映画の製作進行をしているというX社と契約を結び、1000万円を出資することになりました」(A氏)
実際にB氏が1000万円を出資したのは、20年2月のこと。出資契約は島田ではなくX社との間に結ばれた。だが、話は一向に進まなかったという。
「最初のうちは島田さんとLINEで連絡が取れていたのですが、徐々に返信が滞りがちになった。21年春に公開だというのに、製作の進捗も何も聞かされないので、不安になって問い合わせると、『今ちょっとコロナでスケジュールが遅れていて』と言ってきた。そこで一旦は納得したんです。実際、ハリウッドで製作するという話でしたから、海外と行き来ができないと難しいのだろうと」(A氏)
70万円まで減っていた口座残高
しかし、1年が過ぎてもまったく進捗はない。島田だけでなくX社の代表に聞いてみても、「コロナで遅れていて」「向こう(ハリウッド)とはやり取りを続けているのですが……」と、のらりくらり。
「さすがに1000万円を預けておくのが不安になり、私とB氏は出資金を入金した口座がどうなっているか開示するようX社代表に求めました。最初、彼はぐずぐずと出し渋りましたが、最後は何とか開示させた。口座を見て驚愕しました。もともと1000万円ぴったりあった出資金が、この10カ月の間に少しずつ引き出され、70万円程度しか残っていなかったのです」(A氏)
X社代表を問い詰めると、口座を管理していたのは島田だと答えたという。A氏が見せてくれた口座記録には、僅か10カ月の間に恐ろしいほどのスピードで残高が減少していく様が記録されていた。数日おきにデビットカードで数万円が消費され、月に数回、コンビニATMで30万円の現金がどしどしと引き出されている。その度にかかる手数料165円などお構いなしだ。島田の生活費に消えてしまったかのようにしか見えないのである。
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