南果歩が語る「おひとりさま」の流儀 ポイントは「他力本願」と「ペットの存在」
人生100年時代においては、誰もが独居となる可能性を抱えている。50代で離婚し、一人暮らしとなった女優の南果歩が語る「おひとりさま」として生きていくための知恵とは。
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それは全く予期せぬ事態でした。
2018年に離婚。50代で突然ひとりになり、パートナーのいない生活が始まりました。望んでおひとりさまになったわけではなかったので、当初は新しい環境に慣れることができませんでした。
でも、考えてみれば独身だった20代の頃は、仕事の合間に映画を観たり、美術館に行ったりと単独行動が多かった。当時の生活を思い出して、徐々に懐かしさを覚えるようになり、今は、おひとりさまになってしまったからにはそれを楽しみ尽くそうと考えています。
もちろん、ひとりでいると困ることはあります。
例えば、パソコンで文章を書いていたら急に消えてしまって、機械に弱い私にはどうやって復旧すればいいのか全く分からず、途方に暮れるばかり。
また、どういうわけか私はセルフサービスでガソリンを入れるのが大の苦手で、自分で給油する時が人生で一番怖い瞬間というくらい、とにかくイヤなんです。パートナーがいてくれたら、代わりにやってくれて楽なのかもしれませんが、おひとりさまだと……。
そんな時のコツ、つまり私のおひとりさま哲学は「他力本願」。私、苦手なことを克服しようとは全く考えないんです。できないものはできない。だから、人に任せちゃおうと。
パソコンが故障したら詳しい友だちに連絡し、セルフでのガソリン入れは店員さんに頼み込んでやってもらったりします。意外とそれで何とかなるもの。苦手なことは他力に任せるに限ります。
“おひとりさま”だからこそ友だちが大切
でも、そうやって他力に頼るためには人との繋がりが大切です。おひとりさまとはいえ、いや、おひとりさまだからこそ、友だちの存在がとても大事になってくるのだと思います。
友だち作りの私なりの極意は「自分を開く」ことです。そもそも私は人間にすごく興味があって、その人がどんな人なのか知りたい。だから、人のお家(うち)にお邪魔してご飯を食べるのが大好きなんです。誘われれば「友だちの友だち」の家にも行きますし、おひとりさまになってから、人のお家にお邪魔する機会ががぜん増えました。これが楽しくて仕方がない。
「あなたは垣根が低過ぎる」「だからだまされるのよ」なんてよく言われますが、でもそれが私という人間なんだから仕方がない。だいたい、常に警戒心を持って生きていたら疲れちゃうじゃないですか。
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