岩城滉一が語る「北海道移住」の理由 飛行機の滑走路として牧場を利用する予定

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 再放送があると、多くの視聴者を巻き込む「北の国から」(フジテレビ系)。田中邦衛演じる「五郎さん」の生き様や「純」と「螢」の成長と苦悩も魅せるが、物語に欠かせなかったのが「草太兄ちゃん」を演じる岩城滉一だ。その第1回放送から40年となる冬、岩城は北海道への移住を決めたという。

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「70歳になったことが大きいと思いますよ。やりたいことができるのはあと10年ぐらい。80歳を過ぎたら、思うように体が動きません。だから、今のうちに引っ越しておこうと思ったんです」

 そう話す岩城が移住を決めた先は、北海道の弟子屈(てしかが)町。屈斜路湖と摩周湖を含む道東の土地だ。でも、「草太兄ちゃん」が北の国に引っ越すと聞けば、つい富良野を思い浮かべてしまうのだが――。

「僕が撮影のためにいた頃とは違って、富良野は観光客も増えています。当時(撮影に入った1980年頃)から比べると、都会といってもいいほど。静かなところを求めているのに、わざわざ街に行く必要はない。それと、『北の国から』のイメージと自分を切り離したかったというのもありました」

 もともと北海道へは遊び仲間と毎年、ツーリングに出かけていた。新しい土地を訪ねるたび“ここなら住んでもいい”と思えそうな場所を探していたという。その中でも、弟子屈町は別格だった。

「夏は湖でジェットスキー、冬はスノーモービル、もちろん四駆でも遊べる。それと、何といっても空が広い。僕は操縦ライセンスを持っていて飛行機に乗るんです。昔、飛行機でクルクル回るアクロバット飛行というのをやっていたのですが、それを見て仰天した女房(結城アンナ)から止められましてね。仕方ないから二人乗りの軽飛行機に替えた。当然、滑走路が必要ですが、牧場があるから、それを利用すれば離着陸できる。家のそばから飛行機に乗れるんだから、これは贅沢だと思ったんです」

 田舎に引っ込んで隠遁生活でも送るのかと思ったら、そんな気はさらさらないらしい。

終活ノートも

 すでに、現地ではドームハウスを建設中で、2022年の夏までには現地に移るという。その後は、家族が暮らすための家も建てる予定だ。

 だが、当面は完全移住とはいかない。

「弟子屈町にいるのは、夏なら7~8月、冬だと2月から4月まで。一年の半分だけ北海道にいるイメージです。それというのも、こちらで歴史のあるクレー射撃場(神奈川大井射撃場)の経営を引き継ぎ、21年の夏にリニューアルオープンさせているんです。これを軌道に乗せなくてはなりません。こう見えて結構忙しいんですよ」

 弟子屈町では、岩城自身の家だけでなく、近くに知人・友人らがすでに30万坪ほどの土地を確保しているという。北の地でビジネスでも始めるつもりなのか。

「いいえ、もういい歳だから『終活ノート』もつけているんです。ところが移住の話が伝わると、現地のクレー射撃場を引き受けてほしいという話がさっそく来た。買う予定はありませんけどね。本格的に引っ越せば、東京の仲間も来る。友人でタレントのヒロミも遊びにやってくるでしょう。何かやれば人が集まってくるのが、自分の運命みたいなもんだと思っています」

週刊新潮 2021年12月30日・2022年1月6日号掲載

ワイド特集「『人間研究』寅の巻」より

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